先に結論
元の写真を無理に拡大するより、毛色や耳、しっぽ、性格を別の資料で補うほうが、その子らしい仕上がりに近づきます。
01
最初に全体の流れをつかむ
- 1プリント写真は反射を避けて真上から撮るかスキャンする
- 2分かる特徴と分からない特徴を箇条書きにする
- 3ラフを確認できる作家を優先する
02
実際に作業するときの手順
古い写真や小さな画像を依頼用の資料にする手順
元の写真を傷めないようにデジタル化し、写真からは分からない特徴を家族の記憶や別の資料で補います。30〜60分ほどかけて、写真で確認できることと、想像で補う必要があることを分けてまとめます。
用意するもの
- 元のプリント写真または小さな画像
- スキャナーまたはスマートフォン
- 清潔で乾いた作業面と手動のエアブロアー
- 特徴を書き出すメモ
- 補足できる別角度の写真
元の写真を傷めないよう状態を確認する
プリント写真は清潔で乾いた作業面に置き、乾いた手で端だけを持ちます。表面に触れたり布でこすったりせず、離れた位置から手動のエアブロアーで浮いたほこりだけを飛ばします。缶入りエアーは使いません。貼り付き、ひび割れ、剥がれ、カビ、落ちない汚れがある場合は触らず、写真修復を扱う専門店へ相談します。画像データから始める場合は元ファイルを複製し、補正や拡大は作業用コピーにだけ行います。
確認:プリント写真を傷めずに取り込める状態か確認し、画像データは元ファイルと作業用コピーに分けておきます。
反射とゆがみを避けてデジタル化する
小さなプリント写真をスキャンするときは、カラー・600dpi程度・自動補正OFFを設定の目安とし、PNG、TIFF、または最高品質のJPEGで保存します。依頼先に指定があれば、そちらを優先してください。スマホなら昼間にフラッシュを切り、白い紙の上に置いて真上から撮り、四辺を平行にして照明や自分の影を避けます。取り込み直後のファイルは複製し、一方だけを補正用にして、元スキャンを別の保存先にも残しましょう。
確認:目や耳に反射が重ならず、写真の四隅まで入っているかを見ます。元スキャンと補正用のコピーには異なる名前を付け、別の保存先に保管します。
見える特徴と見えない特徴を分けて書く
左側に『右耳は立っている』『胸に白い毛がある』など写真で確認できること、右側に『しっぽの先』『反対側の模様』など写っていない部分を書きます。家族の記憶を記すときも断定せず、『おそらく黒』のように確かさの程度を添えてください。
確認:写真から再現できる部分と、作家への相談が必要な部分が分かるように整理します。
補足写真には用途が分かる名前を付ける
別角度から撮ったその子自身の写真があれば、ファイル名に『体格用』『毛色用』と付け、足りない特徴は『右耳は先だけ垂れていた』のように文章で説明します。他人が撮影した画像や別の飼い主のペット写真を資料にする場合は、転載や制作資料としての利用について許可を得たものだけを選び、出典と参照する部分を明記してください。
確認:補足資料がその子自身の写真、文章、または利用許可を確認した画像だけで構成され、参照する部分が明記されていれば、混同を防げます。
ラフで不明な部分を相談できる作家を選ぶ
古い写真からの制作例を複数見て、ラフの有無、想像で補う範囲、修正回数を確認します。『鮮明にできます』という言葉だけで選ばず、不明点を質問し、再現できない部分も率直に説明する作家を優先します。
確認:写真に写っていない部分をどう描くか、ラフで何を確認できるかについて、作家との認識をそろえます。
顔だけ写った古い犬写真の補足メモ例
- プリント写真は表面に触れず、手動のエアブロアーで浮いたほこりだけを飛ばす
- カラー・600dpi・自動補正OFFで取り込み、元スキャンを保管する
- 確認できる:左耳が垂れる、額に細い白線、鼻は黒
- 別写真で補える:胸の白毛、前足の模様、全体の体格
- 不明:右体側としっぽの模様。想像で描く前に相談希望
03
準備するときに確認したいこと
- 加工前の元画像をそのまま残す
- 別のペットの画像は無断で転用せず、写っていない部分の形は、文章で伝えるか、使用許可を得た資料で補う
- 見えない部分を想像で描く範囲を先に相談して決める
04
つまずきやすい点と対策
AI補正した画像だけを渡すと、実際と違う毛並みになることがあります。
写真から再現できる範囲が限られるため、依頼を受けられない作家もいます。
05
よくある質問
写真が1枚しかなくても依頼できますか?
1枚の写真から制作できる作家もいます。写真どおりに似せることを優先するのか、当時の雰囲気を残したいのか、依頼前に相談しておきましょう。
見えない耳やしっぽはどうなりますか?
想像で補う範囲を注文前に決めます。その子自身の別写真を優先し、写真がない部分は文章で説明します。ほかのペットの写真や第三者が撮影した写真を使う場合は、制作資料としての利用に必要な許可を確認し、ラフで形を確認してください。